居場所活動の葛藤・学んだこと
こんにちは。新年あけてからいっそう夜型になりました。
いつも眠いですけど、今日も眠いながら、久しぶりにブログを更新しようと思います。
今回書こうと思ったのは「居場所活動の葛藤」です。
といっても葛藤はたくさんあるので、その中のごく一部を書こうと思います。
最近は都市部中心ではありますが、居場所が少しずつ増えています。
また、ひき桜でも開催していますが、オンライン当事者会も行われるようになりました。
さらに、ひき桜でも自由に使えるブースを毎回つくっていますが、女子会も各地で行われるようになりました。
このような感じで色々な形の場が生まれています。
今までと違うのは、SNSやオンライン当事者会など、その場に行かなくても交流できる取り組みが増えつつあることです。
多様な場があるのは素晴らしいことだと思います。
筆者は2015年6月よりひき桜を運営していますが、居場所を主催することで初めて見えたことがあり、そして理想と現実のギャップを身に染みて感じています。
見えたこと、ギャップについてはキリがないくらいありますが、例えば「自分ひとりができること(または一つの団体ができること)はとっても少ないこと」が挙げられます。
今は当事者会「ひき桜」、ピアサポート学習会「ひきこもりピアサポートゼミナール」、当事者会「ひき町」の定期開催をしています。
これ以外に「ひき桜オンライン」「オンラインによる居場所見学ツアー」「どなたでも参加できるイベント」も開催しているので、これらの活動を実現するには膨大なエネルギーが必要となります。
筆者はそれを「膨大な時間をかけて行う」ことでなんとか継続しています。
※1つの当事者会の運営だけであれば、そこまでエネルギーはいらない…かも
そこで2つのことに気がつきました。それは
①自分の特性・状態・得意なこと・苦手なことを知る必要がある
②何かを「始める力」と、何かを「継続する力」の2つがあること
です。
①については、真っ先に浮かぶのは「自分の体調」「体調の移り変わり」でしょう。
筆者は双極性障害という、体調の波がものすごく揺れる特性があります。また秋と冬は体調が崩れやすいので、思ったように身体が動かなかったり、物事をこなすエネルギーが出ないことは多々あります。
また得意なこと・苦手なことが分からないと、かなり苦労します。
筆者の場合は「何事にも時間がかかる」「書類作成・事務作業は、自分で調べればある程度できる」「場の開催はできるが、場の質を上げるのは苦手」「少しだけ数字に強い」などがあります。
実際のところ、居場所を開催するためには、8割が裏方作業で、当日の活動が2割くらいだったりします。
筆者は裏方が向いているのかなと感じています。
②「始める力」とは、会を立ち上げたい、イベントをやりたいなど、何かを始める力を指します。そして「継続する力」とは、居場所を定期的に開催するなど、一度始めた活動を安定して続けることを指します。
よくある話ですが、立ち上げた当初は「勢い」で色々なことができます。最初は継続する力がなくても、ノリや勢いでうまくいくことが多いです。
しかし、1~2年経過すると、勢いだけではうまくいかないことを痛感します。ここで必要になるのが「継続する力」です。
何かの活動を継続するには、体調に波があっても、安定して物事をはこぶことが必須です。そのためには複数名で運営する体制も重要となるでしょう。
筆者の場合は、昔は始める力が強く、今は継続する力が強いと言えるでしょう。
正直、今は何かを始めようという気力・エネルギーはあまりないです。
運営している期間は短いものの、色々考えながら活動をしています。
でも活動の主催者になることで得られたこともたくさんあり、運営側にいないと絶対に経験できないことが多いので、自分にとってもこの活動は貴重です。
長くなりましたが、ご覧くださりありがとうございました。
筆者は個人ホームページ「ひき桜ポータル」の管理もしています。各イベントの紹介を書いていますので、ひき桜ブログと併せてご覧いただければ幸いです。ポータルの方が早く更新できることが多いです。
hikikomori-peersupport.jimdo.com
◆おまけ
先月大阪に行ったときの写真を貼ります。ライトアップがきれいでした。
【祝!】「障害ピアサポート」出版のご案内
こんにちは。最近めっきり寒くなってきましたね。部屋が寒いので布団をかぶって作業しています。
今回はピアサポートに関する最新書籍のご案内です。
なんと2018年12月17日に、様々な分野の当事者・現場スタッフ・研究者などが書いた書籍「障害ピアサポート」が発刊されました(#^.^#)
一般書店またはオンライン通販で購入できます。
実は筆者も、窓際の1節「ひきこもりなどのピアサポートの現状」だけ執筆しています( ^)o(^ )
※「ひきこもりは障害ではなく、あくまで状態像である」と本文に明記したうえで執筆しています。
筆者にとってはかなり荷が重かったのですが…。
拙文についてはご批判も多々あるとは思いますが、少し参考になれば幸いです。
せっかくなので、一通り読みまして「これはすごい!」ところを紹介します。
①各障害分野におけるピアサポートの歴史や現状がまとまっている!
第3章には、身体・知的・精神・難病・高次脳機能の各分野のピアサポートの歴史が載っています!
これだけ横断的に網羅されている書籍は今までなかったと思います。
筆者が書いた内容(第3章第6節)は「ひきこもり関係」「発達障害関係」のピアサポートの現状です。
課題としては「ひきこもり関係のピアサポートはまだ浸透していないなー…」というのが正直なところです。
また、発達障害関係については専門外でして、少ししか書けませんでしたm(__)m
ただ、全体を通して「ひきこもり」や「発達障害」について書かれているのが筆者の節だけで、ある意味異彩を放っています(苦笑)
②執筆者はなんと25名!
総勢25名がピアサポートについて執筆するという、なかなかない書籍です。
各領域で活動されている当事者・現場スタッフ・研究者の方々が書いています。
筆者のような経験の浅い若輩者がなぜ執筆することになったのかは定かではありませんが、今までの文献をあさりまくって書きました。
③専門的な内容から、個別の思いまで幅広い内容が掲載!
ピアサポートに関する結構専門的な内容が前半部分に書かれています。
中盤には一当事者の立場から見るピアサポートについて書かれています。
終盤には現場スタッフ向けに「ピアサポーターの活用事例」が載っています。
★筆者が書いた項目
筆者の書いた項目は以下の通りです。
・ひきこもり領域における取組み(1.当事者会および当事者主体の取り組み、2.家族会および支援機関の取り組み、3.国および地方公共団体の取り組み)
・発達障害領域における当事者主体の取組み
・ひきこもり領域においてピアサポート活動を行う意義
・ひきこもりなどにおけるピアサポートの現状と課題について
・まとめ
前半はテーマに忠実に書きましたが、終盤に自分の考えや思いを書いています。
サイズはA5、全246ページ、価格は税込み3240円です。
こんな感じの書籍です。
帯や書籍紹介には、ひきこもりなどは全く紹介されていません(苦笑)
確かにひきこもりは障害ではないので、この本だとオマケ的なポジションなのかなと思います。
書籍「障害ピアサポート」の目次などについては、中央法規出版のページをご覧ください。Amazonなどの通販サイトからも購入可能です。
よろしければぜひお買い求めください!
筆者の関係する会(ひき桜、ひきこもりピアサポートゼミナール、ひき町)でも販売いたします。
最後までご覧くださり、ありがとうございました('ω')ノ