ひきこもりピアサポート日記

ひきこもりピアサポートの普及と発展を祈念して、当事者会・居場所・家族会などを紹介しつつ、今後のピアサポートの在り方について模索するブログ

ひきこもり新聞7月号を読む

こんにちは。最近は各地で真夏日となっていますね。これからの時期も考えると暑さでげんなりしています。

 

今回は2017年7月に発刊された「ひきこもり新聞7月号」を読んでみた感想を書きたいと思います。

 

ひきこもり新聞とは、2016年11月に創刊したひきこもり当事者発のメディア媒体です。

今までに精神科医へのインタビュー、女性のひきこもり、高齢のひきこもり、働くことなどのテーマを取り上げたほか、当事者手記やイベント開催情報が充実しているのが特徴です。

 

2017年7月号は「新しい支援の可能性」ということで、早速読んでみました。

【かっこ】部分は引用です。

 

1面:当事者経験があるから出来ること(恩田夏絵氏)

恩田氏はひきこもりUX会議の代表理事で、現在「ひきこもりUX女子会」を表参道などで開催している方です。

生きづらさを抱えた人を対象とした女子会は昨年度第1回が開催され、一時期は80名を超える方が参加されたとか。

それだけ生きづらさを抱えている女性が多いというのが分かります。

1面のインタビュー記事では【今まで誰にも言えなかった事をぶちまけることで本人の中で変化があるようで】と参加者の様子を伝えたり【それぞれの地域で女子会が開催されればいいなと思っています】などの思いも紹介されています。恩田氏の過去にも触れられているほか【支援する側、される側に分かれちゃうのが、私自身も、すごく嫌でした】と今までのイメージのあり方にも言及しています。

 

2面:オープンダイアローグ体験記(木村ナオヒロ氏)

斎藤環氏が積極的に行っている「オープンダイアローグ」について、実際に体験してきた記事です。

【「説得」や「議論」でうまくいかなかったことが、なぜ「対話」であるオープンダイアローグでは成功したのか】について紹介されています。

筆者も実際に体験してみたいですね。

 

3面:私たちが望む「必要な支援」

ひきこもり当事者による生の声が多数掲載されています。「望む支援」だけでなく【こんな支援はいやだった】という声もきちんと紹介しているところが、ひきこもり新聞のすごいところですね。

筆者の感覚では「情報が圧倒的に足りない」「情報を見つけにくい」というのが多いと思っていましたが、意外にもそうではないみたいですね。

40名弱の声が載っています!読み応えがありますね。

 

4面:当事者同士の可能性―ひきこもりピアサポートゼミナールに参加して―(Toshi氏)

ピアサポゼミは筆者も随分関わっているので、ここで紹介するとバイアスがかかりそう…(笑)

初めて学習会の場に参加したToshiさんが、継続して参加するにつれて自身の変化や学びで得たことを紹介しています。

ピアサポゼミの特徴は

「テキストの音読」…順番にテキストを読みます。

「最低限の解説」…全く解説しないとさすがに分からないので…。でも解説メインだと講義形式になって、主催者・受講者といった上下関係になる恐れがあるので、1~2か所しか解説しません。分からないところは演習で補うスタイルです。

「演習」…【ファシリテーターが議論を主導する形ではありません】とあるように、ファシリと参加者で上下関係ができないようにする意味合いが込められています。

 

【自分一人ではなかった】とあるように、参加した人それぞれが似た経験をしているのは事実です。

ピアサポートには相手を助けるとき、自分自身も助けられるという原則があります】。これは「ヘルパーセラピー原則」と呼ばれています。

【ひきこもりの経験を「負の歴史」にするのではなく、無理に「変わる」必要もない】。これは重要な指摘ですね。

 

5面:ディストピアとしての自立ひきこもり「支援」団体

これは以前ピアサポート日記でも紹介した「悪徳ビジネス団体に関する記者会見」の記事ですね。高額な料金を親に請求をして、実際は支援らしいことは殆ど行われない。被害者を中心に抗議した内容が掲載されています。

 

6面:当事者による「居場所レポート」

そういえば「ひきこもり当事者会」って当事者・経験者しか参加できないので、ベールに包まれている感じがありますよね。そこで実際に参加した方がレビューしています。今回は「ひきこもりフューチャーセッション庵~IORI~」と「ひきこもり当事者グループ「ひき桜」in横浜」です。

 

7面:この人に注目!(大橋史信氏)

この方は相当アクティブですよ。パワーがみなぎっています。

家族会にもよく参加していて、家族の悩み相談にも乗っているそうです。

記事では【80・50問題】や【新しい資格】についても言及しています。親子は【お互いの価値観が全く違うんだと気づく所から始まると思います】と述べたうえで、親子で【一緒にできることを整理していく】作業に大橋氏は取り組んでいるそうです。

 

8面:各地のイベント情報

北海道から福岡まで、紙面の都合でそんなに多くはないですがイベント情報が掲載されています。個人的には「オンリーワンクルー」に行ってみたいです。

 

ひきこもり新聞は郵送のほか、PDF版もあります。詳細はひきこもり新聞サイトをご覧下さい。

hikishin.thebase.in

 

web版の記事もあります。紙面に載せられなかった記事もアップされていますよ!

www.hikikomori-news.com

 

またしても記事の中身にあまり入らず、筆者の感想が中心となってしまいました。

気になる方は買ってみてくださいね。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!

ピアサポートは具体的にどんな活動だろう? (2017年7月加筆)

※2015年2月18日に掲載した内容。

2017年7月3日追記。非常に稚拙な内容を掲載していたため大幅に加筆しました。

 

(加筆内容)

筆者が代表を務める団体では、2016年度より「ひきこもり当事者・経験者のみで学びあうピアサポート学習会」を主催しています。ひきこもりピアサポートゼミナールという名称で横浜で開催しています。

 

ピアサポートとは「当事者同士の支え合い」のことを指します。当事者同士であること、そして一方的なかかわりでないことの2点が重要です。

 

ピアサポートはひきこもり状態にあった人同士のピアだけでなく、家族同士のピアサポートも存在します。ただし本人ー家族間のかかわりはピアサポートではありません。

 

何を持ってピアなのか。それは「似た経験をしていること」です。

つまりひきこもり状態を経験していること、その中身は人によって違うけれども、ひきこもりという似た状態を経験していることが挙げられます。

同様に、家族はひきこもりの経験はない。しかしひきこもり状態にある人の家族という面では家族同士はピアといえます。

 

ただし「家族も当事者だ」という意見がよく出ますが、気持ちはわかるけれども(本人も家族もそこそこつらい経験をしている)、だけどひきこもり経験をしているかどうか、そこは決定的に違います。なので丸ごと「当事者」とまとめるのはピアサポートを考えるうえでは誤ったくくりでしょう。

 

ピアサポーターはどんな活動をしているのか。

ひきこもり関係でピア活動をしている人はごく少数ですが、主に居場所で一緒にいること、相談に乗ること、希望があれば一緒に同行すること、居場所の出前をすること(近場で居場所を開催する)、希望があれば訪問することなどが挙げられます。

 

ひきこもり関係のピアサポートはまだ黎明期であって、十分な情報もなければ活動の体系もまだまだ出来ていません。

そこで筆者らは「ピアサポートを体系的に学ぶ」ことに焦点を置いた学習会を行うことにしました。

 

今自治体などで行われているピアサポーター研修(と名乗っているもの)の多くは「支援の方法」が殆どで「何がピアサポートなのか」「ピアサポートには何ができるのか」に焦点が置かれていません。

それもそのはず。ピアサポートについて体系的に学んでいる人は殆どいないからです。

 

「じゃあピア同士には何ができるの?」

最も多いのが「経験の共有」でしょう。当事者会に参加したことのある人であれば「自分のひきこもり経験」を話題にする人はいます。そこで話を聴いていると「あるある!自分もそうだった!」という経験は結構あるんですよね。それを共有できるのが大きなメリットかもしれません。

 

「じゃあ経験の共有して何が良いの?」

自分だけの経験じゃない、ということや「つながりが生まれる」とか、自分以外の人とのつながりは確実に得られます。つながりを得られる場って結構相乗効果があるんですよね。どういう効果なのかは何度か参加してみると分かりますが。

 

「つまるところ、ピアサポートって必要なの?」

今まさに当事者・経験者同士で議論しているところです。でも「当事者会はなぜ必要なのか」を考えれば、おのずと「当事者同士でつながることができるから」「自分のことを批判されずに話せるから」ですよね。それってピア同士だからできることではないでしょうか。であればピアサポートには少なからず必要性があるのではないかと筆者は考え、まさに議論しています。

 

ピア同士には何ができるのだろう?と模索することが、今困っている人のためになれば、それほど素晴らしい活動は他にないと思います。誰かの役に立てれば、それがピアサポートの原点です。

 

ピアサポートは万能ではないけれども、少なくともひきこもり経験者が相手のために活動をして、地域で活躍する、そういった活動の総称といえます。当事者活動を体系的にしたものと考えていいでしょう。

 

 

(以下はブログを始めて2日目に書いた内容。あまりちゃんとした内容は書いていないので注意)

このブログのテーマである「ピアサポート」についてざっくりと説明しましたが、ここで素朴な疑問が湧いてきます。

それは「ピアサポートは具体的にどのような活動なんだろう?」です。

 

ピアサポート活動はものすごく多様で、すでに実践されている方も多くいます。ただし皆さんが同じことをやっているわけではなく、それぞれの持ち味を活かしてサポートを行っています。

 

今回は「ご本人に対してのピアサポート」の具体例についてとりあげたいと思います。

 

①まず、すぐに浮かぶのは「訪問支援」です。

これはご本人宅に訪問し、居場所の情報とか雑談など色々な話をしたり、あるいは実際に合わない場合でも、少し声かけをする、などが挙げられます。

自分の意見としては「ご本人が嫌がっているときに訪問するのは良くないのではないか」と個人的に考えています。

 

②次に電話相談・メール・手紙など「直接会わない形での交流」もピアサポート活動と言えます。

自分もそうでしたが、いきなり人に会うのは心身ともにハードルが高く、出来るだけそういう場面を避けていました。

そういう方にとってはメールなどのやり取りが良いかもしれません。

 

③さらに「外出支援」もピアサポートに該当すると思います。

※無理やり外に出そうとしたり、せかしたりして、ご本人の意向をくみ取らない行動はピアサポートではありません。

ここではご本人が「外に行ってみたい」「居場所の様子を知りたい」などがあったときに、同行するといったことも大事な活動です。

外に出るだけでも心身に負担がかかるのに、ましてや知らない人のいるところに一人で行くのは結構ハードル高いですよね。

 

上代表的なピアサポートを挙げましたが、これ以外にも様々な形でのピアサポートがあります。今後はそのあたりについても書ければいいなと思います。

 

ご意見・ご質問などお待ちしております。

最後までご覧くださり、ありがとうございました!

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